2007年見納めとなる作品!

同名の小説を基にしたアメリカ在住インド人一家の物語。
ジュンパ・ラヒリ原作。
原題:The Namesake。

1974年。コルカタの学生アショケ・ガングリー(イルファン・カーン)は、ジャムシェドプルに住む祖父を訪ねるため、列車で旅に出た。道中、親しくなった老人から、「海外に出て経験を積め」とすすめられるアショケ。その直後に、列車が転覆。夜の闇の中に放り出されたアショケは、手に握りしめていた本の切れ端が目印となり、奇跡的に救出された。彼の命を救った本のタイトル―それは、ニコライ・ゴーゴリの「外套」だった。
ゴーゴリ。彼は息子にこの名を授ける。
その名にちなんで。


実はこの原作、一度途中までで諦めてるんです。
図書館の貸し出し締め切りに間に合わなくて。
あいにく原作は読みきってないんだけど、先に映画を。

何か素直に感動しました。
コルカタの猥雑さ、ボストンの喧騒に囲まれているのにどこか静謐な感じがして、それが一層心に沁み入ったという感じ。

アショケの夫として、父親としての優しさが語らずとも伝わってくるし、アシマの妻として、母としての厳しさ、温かさも伝わってきました。

また、ゴーゴリと名づけられた青年の心の葛藤、父親や母親の惜しみない愛情もよくわかる。
世代間のギャップもテーマの一つだし、ナショナリティもまた同様に。

途中までしか原作を読んでいないけれど、ラヒリの世界を忠実に映像化しているのではないかな、と思いました。
あらためて原作を読んでみようと思います。

2007年の見納めがコレで良かった。
最後の最後まで良い映画に出合うことができました。

2007年は私にとって佳作に恵まれた1年だったと思います。

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